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LOVAT KIRKTON(ラバット カークトン)とは

2026.08.20

ハリスツイードとの違いと「都会的じゃない」からこそ沼る理由

 

「ツイード」と聞くとハリスツイードを思い浮かべる方が多いかもしれません。
ですが、洋服好きの間で「本当に着込んで育てたい生地」として熱狂的に愛されているのが、スコットランドの老舗LOVAT(ラバット)社が誇る「KIRKTON(カークトン)」です。

LOVAT(ラバット)というブランド名はスコットランドの貴族に由来し、彼らの生地は現代の迷彩服(カモフラージュ)のルーツとも言われております。

昔、ラバット卿率いる部隊が狩猟や戦場でスコットランドの荒野(ハイランド)に身を隠すため、木々や土、苔、枯草といった自然界の5色をブレンドして糸を織らせたのが始まり。
だからなのか、カークトンの柄を近くで見ると色々な色が混ざり合っていてすごく奥深いのです。

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このカークトンなのですが見てわかる通り、イタリア生地みたいな洗練された都会的なツヤ感はありません。
どちらかと言えば「土臭い」というか、「田舎っぽい」泥臭さ。

でも……そこが良いところ。

私たちが暮らす北海道の澄んだ空気感や、あの厳しい自然環境にも不思議なほどぴったりハマるんです。
「美人は3日で飽きる」なんて言いますけど、服もまったく同じだと思っており、一見華やかで都会的な生地ってすぐ目移りしがちですが、このカークトンみたいな素朴で骨太な味わいは、付き合えば付き合うほど愛着が湧いてきます。
これこそが、服好きを底なしに沼らせる最大の理由なんです。

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ちなみに目付(生地の重さ)は1メートルあたり約500gもあります。ギッシリと糸が打ち込まれていて、仕立てたばかりの頃は「固っ!」と言わせてしまうほど澄ました顔をしています。
そのぶん強く硬派で、風も通さず雨や雪も弾いてくれて、何年着ても型崩れしません。

5年、10年と北海道の寒風の中で着込んでいくうちに、徐々に自分の身体のラインに馴染んで柔らかくなっていきます。
自分の人生のシワを刻みながら「服を育てる」。
男にとって格別なロマン。

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ハリスツイードがざっくりとした素朴な手触りだとすれば、カークトンは密度の高いしっかりとした打ち込みがあって、よりしなやかで耐久性に優れたエステート・ツイード(領地用ツイード)という立ち位置になります。

この重厚感と防風性を活かすなら、ジャケットはもちろん、コートでガシガシ着込むのも最高に格好いい。

洗練された都会的なスタイルにちょっと飽きてきたなら、こういう「育てるのが前提」の生地で1着作ってみるのも、オーダーの醍醐味としてかなり面白い選択だと思います。

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