balukapocket

胸ポケットの種類とルール

2022.12.09

スーツの胸ポケットは何のためにあるのでしょう。

 

ルーツを辿ってみますと本来スーツには胸ポケットがついておらず、19世紀半ばからのチェスターコートが最初だと言われており「グローブ(手袋)」を挿すのがマナー。
今では胸ポケットにグローブも珍しくはありませんが、決して斬新な使い方ではなく基本に忠実なクラシックな装い。

その後1920年代にポケットチーフを挿すための目的でジャケットに胸ポケットが付けられ、装飾品として胸ポケットに挿すという習慣が徐々に紳士の間で定着してきたのです。

という事から、胸ポケットにチーフ・ハンカチ以外を挿す(入れる?)というのはタブーとされ、”ペン”も例外ではなく挿すべきではありません。(*ポケットチーフを挿すべき理由は過去のブログ(ポケットチーフは装飾ではない。”知性”だ)をご覧ください。
せっかくBianccoのスーツ・ジャケットにはペンポケットと呼ばれるポケットを作ってありますので挿すべきところに挿してください!

さて、スーツの胸ポケットですが様々な形や作り方があり、お好みで選ぶことができます。

pocket

① バルカポケット
balukapocket
 Bianccoではデフォルトデザイン(標準仕様)となっておりイタリアのジャケットによくみられる形なのですが、バルカ=小舟の意味を持ち断面の形に似ていることや、船を横から見た時の船底の形に似ていることから「船底型」と呼ばれ、胸を立体的に、より男性らしいボリューム感ある胸元を演出するため強調させるような形としているという意味も持ちます。

 

 

② ボックスポケット
boxpocket
 一般的なスーツではこの形がメインとなります。ただまっすぐなポケットではなく少し斜めにつけられたり、平衡の物だったりと様々ですが、Bianccoでボックス型を選択される場合”すこし斜め”のポケットにしています。
やはり胸元のボリューム感を出したいがためですので、ご理解ください。
*Bianccoでお受けしたことがないので画像はイメージです。

 

 

③ アウトポケット
outpocket

pocket*Platinum限定ですが珍しい”Barrel Out Pocket(樽型胸ポケット)”も選択可能です。

 


 アウト(パッチ)ポケットと呼ばれるジャケットに切り込みを入れず、生地の上に別布を当てポケットにする形となります。
 カジュアルな印象となるためスーツに使われることはほとんどありませんが単品ジャケットやリネンのスーツなど”あえて”採用する場合もございます。

 

 

④ 玉縁ポケット
beadpocket
 ほとんど使うことはありませんが、”胸ポケットの変わり種デザイン”としてご用意しております。使用するとしたら・・・乗馬ジャケットなど蓋付の胸ポケットを作る場合でしょうか。玉縁ポケットの説明は「腰ポケット」で詳しく解説しておりますのでご覧ください。
*Bianccoでお受けしたことがないので画像はイメージです。

 

 

オーダーされる場合、切ポケット(バルカやボックス)か貼りポケット(アウト)かで選択されていたと思いますが、本当はいろいろな種類や形があります。”バルカ一択”で間違いないと思いますが、気になるお客様はご相談ください!

 

ステッチについて

腰ポケットについて

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