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オーダースーツ縫製工場をのぞき見る

2023.02.07

目先の利益にとらわれないモノづくり

 

紳士服業界、衣料品業界は季節の入れ替え時期となる2月8月は閑散期となり注文が減り暇な時期となります。
その時期に併せ、紳士服業界では有名なところで見本市(PITTI UOMO)や来期に向けたバイイング、各社展示会・商品の打ち合わせや新商品に向けたプランを練る時期でもあり意外と?やらなければならないことが多くあるのです。

かくいう私も、道外出張をこの時期に充てることも多くやっと重い腰も上がり久しぶりに打合せを兼ねて出かけることにしました。

今回の出張で、皆様にお伝えできる内容としましてBiancco Normal Editonで使用しております【縫製工場】にも行きましたので、ご紹介いたします。

order-suit_factory*ラインの流れ作業ではなく、オーダーシートに沿った工程で進められている。


以前に少しご紹介しましたPlatinum Editionの工場に比べると広く、全ての工程を自社(工場によっては外注もする)で行い管理されています。
皆様が思うオーダースーツ縫製工場のイメージとはきっと違い、プラチナムエディション工場でもそうですが女性も多く若い世代の育成にも力を注ぎ高度な技術を次の世代に引き継がせることを考えた人員構成としていることもあり平均年齢が若く、多い。

一見コストもかさみ機械でも出来る工程もハンドメイドで行い時間も手間もかかりますが、”人の手でやることの意味”、”技術の継承”を目的とし「良いスーツ」を作るために目先の利益にとらわれないモノづくり、お客様目線の物づくりをしているからこその事なのです。
この時代、いかに効率的に無駄を省きコストを下げる事ばかりに目が行きがちですが、「非効率で無駄でも必要な味」が確かにあると信じ、古い考えなのかもしれませんが、私も負けずに”ぬくもり”や”技”を大切にさらに磨きをかけていきたいと思えました。
handmade
一針一針心を込め、手早く縫ってゆく姿はいつまでも変わらない光景として残ってゆくもの。

通常、ラインで流れてゆく工程をライン作業にはせずお客様の仕様により変化してゆく光景は”フルオーダー”と何ら変わりない。
hand
機械だけに頼らず、人の手で”チャコ”を引く。
suit
皆様も知っている?有名な”お店”のスーツも作られていました。
bottonhole
タイミングよく、オプションの”手穴のボタンホール”作成中現場に居合わせました。
専用の水引を使い立体的でとてもきれい。様々な手縫いのボタンホールを見ていますが技術はトップレベル。

handmade

量産品と変わらない手ごろな価格で提供しているBianccoのオーダースーツですが、縫製をお願いしている工場の職人さん・並々ならぬ努力とお客様の為を思って織られている生地の織元さん。みなさんやはり”人の手”を使い昔ながらの技術を守りつつ新しいことに挑戦しています。

どこの馬の骨かもわからない人はいません。
全て顔の見える生産者のもとで1着のスーツやシャツが作られています。
ただの作業着、仕事着だと思わず、愛情やこだわりが詰まっている洋服なのです。
手仕事のぬくもりや、それぞれの工程携わる職人の息吹も皆様にも感じていただければ幸いです。

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