NIKKE(日本毛織) from Kobe

2025.02.18

CUBA BEACH(キューバビーチ)

 

ここ最近、改めて国内生地に目を向ける週間としてお客様にもお勧めすることが多くなっている「国内産生地」。
そのクオリティーは皆様もご存じの通り、驚くような品質の良さを誇ります。

そこでこの度、尾州産生地と共に展開する「NIKKE(日本毛織)」をご紹介。
nikke
1896年(明治29年)創業の兵庫県神戸の老舗毛織物メーカーで、ニッケの愛称で親しまれています。
そのクオリティの高さで、国内の学校や官公庁向けの制服に取り入れられただけでなく、現在では日本のデザイナーズブランドや海外のメゾンブランドにも採用されるなど、現在でもテキスタイルでは国内有数のシェアとトップクラスの実績を持ち国や世代を超えて高い評価を得ています。

今回はニッケのコレクションより「CUBA BEACH(キューバビーチ)」をピックアップします。
cubabeachMade in JAPAN【NIKKE】CUBABEACH 生地ランク(●) ¥105,600 (Normal Edition Suit)

 

コレクション名からもわかる通り1960年代の南国キューバの街並みにインスパイアされた生地となっており、鮮やかな色味と伝統的なキューバシャツを思わせるようなざっくりとシャリ感のあるビンテージのような生地感。
厳選されたウール原毛を使用し涼し気でドライタッチなハリコシのある素材いわゆるフレスコ地となっております。
cubabeach2
コレクション内は大きく2種類に分けられており、元々展開していたキューバビーチの復刻版でオリジナルならではのハリコシを楽しめるシリーズ。
もう1種類は、より涼しさを感じていただけるよう空隙を増やすことで軽量で通気性の良い生地コレクションになっております。

現在のバンチで掲載しているCUBA BEACHの素材は、当時の高度経済成を支えたビジネスマン向け素材として大ヒットした素材なのですが原料、糸の撚数、織組織、織密度などをそのままを再現したもので(色については新規色も含まれます)、原料は現在衣料用に使われているいわゆるメリノ種のものではなく”ストロングウール”と呼ばれるハリコシのある当時の原料そのものを使用しています。
原料の密度は26μ(マイクロン)でキッドモヘアとほぼ同じくらいの繊度の羊毛を使用していて現在の衣料としてはあまり使用されていない太い羊毛でなのです。

糸番手は2/36で当時はこのくらいの番手も見受けられましたが現在では太い番手で糸の撚りはやや強撚にすることで使用原料の特徴も併せ持ったドライなタッチを求めて作られました。
その2/36を経緯に使って平織にして仕上げてあります。
cubabeach3(左上)軽量シリーズ 310g/m 、(右上)オリジナルシリーズ 326g/m

バンチの最後にシルク入りの2色を展開してるのですが、スラブ上に凸凹感を出す為にシルクを混ぜて糸を不均一にしており、独特の立体感が特徴のシリーズも収録。

同じような色味で比べてみましたがほとんど見た目にはわかりませんでした。

人生の先輩方がよくお話してくれる「仕立物の生地は一味違った」という時代の生地を今現代の技術を用い、仕立て身にまとうというのも面白いかもしれませんね。
ニッケヘリテージシリーズは代々受け継がれてきたモノづくりへの想いと技術の偉大さに敬意を払い後世に伝承するものと考えられているのです。

今期はこれで・・・と密かに考えているところです。

 

詳しい価格はPrice Listにて。

blog一覧へ戻る

POPULAR POST

検索

CATEGORY

ご予約お問合わせ