HARRISONS REGENCY

夏を除く3シーズン生地のREGENCY (リージェンシー)

 

HARRISONSは生地ブランドなのですが・・・
ブランド名の他にサブタイトルのようなものが付いているのはご存じでしょうか。

それは「生地のコレクション」を表す名称で、織り方だったり素材だったりするのが普通なのですが、ひときわ個性的なコレクション名で有名な英国ハリソンズから"リージェンシー"を例に挙げどのような意味が込められているのかを深堀していきましょう。

さて、REGENCYとは・・・
訳してみると=摂政(せっしょう)時代。イギリスの摂政時代の意。

イギリスの摂政時代は比較的平和な時代とされていますが、ナポレオン戦争と戦後の社会不安で揺れ動いていた時代背景の中で、王室の華麗な生活やスキャンダル、華美な調度品に優雅なドレス、豪華な饗宴など華やかな上流階級の生活。
ヨーロッパでは贅沢・放蕩・堕落・奔放のイメージで語られることが多く、当時の皇太子ジョージ4世が国王として統治が終わるまでの時代が”摂政時代=リージェンシー”と言います。

*ジョージ4世 (瘦せていてかっこよかった時)

国王としての治世は短かいが、イギリス王室にありながら”らしくない”お騒がせ皇太子で秘密結婚・愛人問題・離婚騒動などの恋愛スキャンダルを何度も繰り返し、衣服や宝飾品、建築物等に大金をつぎ込む浪費家だったそう。

しかし”ジョージ4世”時代がなぜコレクションとして展開されているのか。

その一方、調子のいい時の立ち振る舞いや礼儀作法は優雅で魅力的で「ヨーロッパ一の紳士」と評判で、奔放で自由とも言える時代において”お騒がせ皇太子”を筆頭とし、もてはやされていたのが「伊達男・洒落男」と呼ばれる男たちでした。
彼らは当時の社交界を牛耳り、身だしなみに異常なほど金と時間を使い拘ったり、互いにそのセンスの良さを争ったり・・・賭博にふけったり娼婦を愛人として抱えたり、酒におぼれてみたり傍若無人な振る舞いで人々の注目を浴びるのを楽しんでいたのです。

このような華やかでイギリスの文化芸術が花開いた時代を生地に落とし込んだのが”HARRISONS REGENCY”なのです。

厳選されたメリノウールを経緯双糸で織られておりしっかりとしたコシと柔らかな手触り。
シルエットがとても綺麗。
柔らかい表情に仕立てるも良し、英国っぽくパリっと仕立てるも良し、「伊達男・洒落男」のように色気を表現するも良し、華やかで上品なREGENCYをお楽しみください。